理事長所信

2020年度 理事長

2020年度理事長 河合真樹

一般社団法人 田原青年会議所
2020年度理事長

河合 真樹かわい まさき

はじめに

 皆さんは、人生の意義を考えたことがあるでしょうか。人はなぜこの世に生を享け、何のために生きているのでしょうか。
 2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。その大震災がもたらした大津波は、愛する家族、かけがえのない友人、生まれ育ったふるさと、思い出の詰まった学校や会社、ありふれた日常を一瞬で消し去りました。長い間世代をつなぎ、夢を描いていたであろう、多くの人々の人生を大きく狂わせた出来事です。この出来事は天が私たちに与えた試練であり、これからも天は私たちに試練を与え続けるでしょう。
 しかし、私たちはその試練に対し諦めるわけにはいきません。いつどの様なことが起きるか、それは誰にもわかりません。明日が当たり前に訪れるとも限らないし、10秒後の未来ですら誰にもわかりません。だからこそ、この授かった命を大事にして、一瞬一瞬を誠実に生きていくことが大切なのです。自身の在り方を問い、何事にも真摯に向き合い、常に挑戦し続けることこそが、人間のあるべき姿ではないでしょうか。

組織の要となる事務局

 私たち青年会議所は常に「明るい豊かな社会」の実現を目指し活動しています。それには次の二つのことが重要です。それは、私たち会員や市民の意識変革を行う運動と、組織の体制を整え、その運動を効果的に活かす運営です。この二つが自動車の両輪のようにバランスを保ちながら回り続けることで、「明るい豊かな社会」を実現することができるのです。
 青年会議所の運営を司る事務局は、組織の要です。事務局が自分たちの役割を全うすることで、私たちは活動をスムーズに行うことができます。また、私たち会員一人ひとりがこの組織の理念や想いに共感を持ち、その想いを会員間で共有できたとき、互いに協力し刺激し合える、力強い組織となります。

行動で示す会員拡大

 (一社)田原青年会議所は創立以来49年間、「明るい豊かな社会」の実現を目指し、まちづくり運動を行ってまいりました。その弛みないまちづくり運動の原動力となっているのが私たち会員です。卒業制度により会員の入れ替わりを繰り返す青年会議所にとって、会員の拡大は必要不可欠です。
 しかし、多くの青年会議所が会員拡大に苦戦しているのが現状です。私たち(一社)田原青年会議所も例外ではありません。「会員拡大において魔法の手法はない」と言われる様に、必ず会員拡大が成功する手法は存在しません。そのような中でも、会員拡大が成功している青年会議所が存在し、そこには共通点があります。それは、会員拡大に対する熱い想いと行動力を持っていることです。まずは私が会員の手本となるべく行動で示し、その想いを委員会、ひいては組織に伝播してまいります。

絆を育むアカデミー

 (一社)田原青年会議所では入会1年目の会員はアカデミー委員会に属し、青年会議所としての基本的な知識を学びます。そこには、アカデミー委員会でしか味わえない新たな出会いや発見、学びがいくつもあります。私たちの運動には必ず明確な背景があり、この背景は揺るぎない事実から導き出されます。それは地域の問題点であったり、時にはこの組織の強みであったりします。その背景から事業の本質となる目的を設定し、その目的を達成するための最善の手法を探るといった青年会議所の基本的な事業構築の過程を習得することは、JC活動はもとより、仕事や私生活にも大いに役立ちます。
 そして活動の中で、会員と意見を交わし、価値観の違いから様々な形での心の葛藤があります。これこそが青年会議所三信条のひとつ修練であり、そこから想いを共有し、苦楽を共にすることで会員間に深い絆が育まれます。

人の幸せが自分の幸せ

 2018年度は小学校、2019年度は中学校教育において道徳の教科化が完全実施されました。これは今の日本に道徳心が欠けていることへの危機感からに他なりません。残念ながら近年においては、モノやカネに価値の主眼が置かれ、自分さえ良ければ良い、他者を蹴落としてでも自分だけが勝てば良いという思想が広まっています。
 周囲への感謝、他者を慮る心、お互い様の精神という日本の歴史が育んできた心の持ち方、これらは全て自分ではなく他者が起点になっています。日本の歴史は、他者を思い、 周囲を幸せにすることで自分が幸せになるという価値観を大切にしてきました。世のため人のために生きているからこそ、いざ自分が誰かの善意や厚意を受けたときに、恩を人一倍強く感じることができます。周囲に思いを巡らせ、周りを幸せにすることで自分自身が幸せになる、そのような心を持つことの大切さを地域に伝えてまいります。

逞しいひとづくり

 成功者や一流のアスリートたちは過去の挫折や苦労を乗り越えられたからこそ、今なお色あせない輝きを放っています。その多くは子どもの頃や若い頃に逆境に遭い、それを乗り越える経験を積み重ねてきました。一方で挑戦することを恐れ、失敗を経験できなかった人々は逆境に遭ったとき、どうしていいのか分からず、ただ苦しみ挫折を乗り越えられずに逃げ出すこともあります。子どもや若いときに経験する“挑戦からくる失敗”は、大人になり大舞台に立ったとき、“困難に立ち向かう逞しさ”という生きる財産に変わります。
 将来を担う子どもや若者たちには、自分の夢や目標を諦めない逞しい人になって欲しいと願います。

希望に溢れるまちづくり

 様々な課題を内外に抱えているとはいえ、諸外国から見れば日本は非常に恵まれた国家であると言えます。平和で安全であり、独自の歴史や文化を有し、豊かな自然環境に恵まれているといった具合に、日本が世界に誇りうることは枚挙にいとまがありません。ではなぜこれほど豊かな日本において多くの人が“生きづらい”世の中であると感じているのでしょうか。それは彼らが未来に“希望”を見出すことができなくなっていることに他なりません。自分のことで手一杯な状況において未来に希望を抱くということは、口で言うほど簡単なことではありません。しかしながら、未来に希望を持てず、人生に意義を見出せない若者が多い社会環境において、生きる力が溢れる社会が実現するとは到底考えられません。希望というと大げさに聞こえるかもしれませんが、大それたことをしなければならないということでなく、もっとシンプルに考えれば良いと思います。
 何気ない日々の暮らしに感謝し、身の回りの大切な人を心の底から笑顔にしたいと思う。希望とは、そのような穏やかな日常の中にこそ見出すことができるものではないでしょうか。

想いをつなぐ創立50周年

 1971年に創立された田原青年会議所は、本年創立50周年という大きな節目を迎えます。創始からの先輩諸兄のご尽力に敬意を表すと共に、その活動を支えていただきました地域の皆様並びに、行政・諸団体の皆様に深く感謝申し上げます。
 創立50周年を迎えるにあたって、私たちが受け継ぐべきは創始の精神であり、過去の事業や常識ではありません。その時代に必要とされるものを察知し、新たなことにも積極的に挑戦する。常に自らを一つ高いステージに置き、そこにある問題と積極果敢に向き合う姿こそがJAYCEEのあるべき姿であると考えます。そして、今後10年の活動指針となる提言を発表し、これからも地域から必要とされ続ける組織にしてまいります。

おわりに

 かつて、先行きが見えない戦後の混乱期に、私たちの先輩が日本の未来を強く信じて自らが暗闇を照らす光となったように、次代のために覚悟を持ってこの地域の希望となれるのはいったい誰なのでしょうか。それは、私たちJAYCEEでしかないのです。なぜなら、創始の精神をしっかりと受け継ぎ、常に新しい英知を導入し、これまでずっと時代の先端で未来を切り開き運動を続けてきた、それが、私たち青年会議所だからです。
 私は強くもやさしい希望という名の燈火となります。皆さんも地域を照らす燈火なのです。一人ひとりが小さくても明るく照らすことができれば、この地域は光り輝くはずです。今、燈火が私から皆さんへ、皆さんから地域へ、地域から日本へ、そして世界へと、光り輝く未来へ田原青年会議所から広げてまいりましょう。

2020年度 スローガン

次代の燈火となれ

基本方針

・組織の要となる事務局
・行動で示す会員拡大
・絆を育むアカデミー
・人の幸せが自分の幸せ
・逞しいひとづくり
・希望に溢れるまちづくり
・想いをつなぐ創立50周年

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